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外陰血腫が自然治癒!5㎝以内なら吸収されるのを待つ?外陰血腫の注意点。

  • S H
  • 2018年4月18日
  • 読了時間: 6分

2018-04-20

「外陰血腫が自然治癒するまで」の記事で書きましたが、私は昨年、外陰部を強打してしまい外陰血腫ができてしまいました。すっかり治ってしまった今、外陰血腫の自然治癒について振り返ってみたいと思います。

Contents

股間を強打(打撲)して外陰血腫になった私

外陰血腫とは、外傷などで血管が断裂して内出血し、血液が袋状に溜まり腫れ上がった状態のことです。分娩の際に起こることが多いようですが、私の場合、椅子ごと転んで股間をぶつけたという恥ずかしい原因でした。

ぶつけた直後は傷や出血もなかったので様子を見ていたのですが、次第に腫れてゆき、翌日見てみると患部はびっくりするほど「どす黒い」「青黒い」といった色になり腫れあがっていました。腫れた部分の奥の方には卵のようなしこりが感じられます。

腫れてしまった様子は「まるで男性の陰嚢のようだ」と密かに思ってしまいましたが、それよりも断然強い黒味を帯びています(涙)。色のイメージです。


痛みも強く、打撲したばかりのような強い痛みが何日か続きました。痛みが和らぐのはゆっくりで、半月くらいは多少の痛みがあったように思います。

吸収され、自然治癒した外陰血腫

私の場合、血腫が小さかったようで一度も病院へ行かないまま自然治癒しました。吸収されてしまったようで、しこりもなくなりました。しかし内出血ですので、本当に治ってしまったのだろうかと一抹の不安が残りました。

自然治癒して2ヶ月くらい経った日のこと、軽い不正出血があり、その際は産婦人科を受診しました。問診や内診の結果、今までしばしばあった「排卵出血」とのことで、何も問題ありませんでした。がん検診も受けましたが、異常なし。その時やっと「外陰血腫は治ったんだ」とほっとしました。

約3ヶ月もの間、思い出しては心配になったのなら、思い切って病院へ行っておけばよかったと今となっては反省しています。

外陰血腫の原因と注意点

実は当サイトで一番訪問者が多いのは、「外陰血腫が自然治癒するまで」の記事なのです。それだけ皆さんの関心が高いのだと思います。私はたまたま打ち身(打撲)で我慢できないほどの痛みではなかったので通院しませんでしたが、外陰血腫で内出血が酷くなるとショック状態に陥ることもあり、実は危険が伴うものだと後で知りました。

特に分娩後の外陰血腫の場合、分娩後30分〜数時間後くらいで強い外陰部痛・肛門痛・排便感・排尿感などの症状がでてくるのが特徴だそうです。そのときは医師や看護師にすみやかに相談しましょう。中には、膣の奥に血腫ができて痛みが分からないままショック状態に陥ることもあるそうです。

分娩時の外陰血腫(ここでは膣壁血腫)は下記のようなことが原因となります。

急速な分娩進行による腟壁の急激な伸展,過大な頭部や肩甲の通過による腟壁の過度な伸展,腟壁の伸展不良,静脈瘤に伴う脆弱な血管,出血傾向,腟壁縫合不全などがある.(出典:日産婦誌62巻9号研修コーナー「膣壁血腫への対応」※2018-11-23現在掲載が終了しているようです。)

日産婦誌の研究コーナー資料では、経腟分娩後の会陰・腟壁血腫は0.5%とも報告されていました。あまり多くない数ですので初見では見過ごされる可能性もあるのでしょうか。

他の方の体験談を見ても、「段々腫れが酷くなって歩けないほどフラフラに」「我慢していたら出血が酷くなった」、そこで医師もやっと異変に気付き緊急処置、というパターンも多いようですので、何か異変を感じたら迷うことなくクリニックに相談してください(>_<)

外陰血腫の原因は、分娩の他にも私のように外傷によるものもあります。特に、自転車や鉄棒、スノーボードなどで強打してしまうケースです。お子さんの場合は軽度か否か自分たちで判断せず、できるだけ早く医師に診ていただきましょう。成人の場合でも、他に怪我はないかなど心配ですので、できる限り病院へ行かれてくださいね。外陰血腫の疑いがある場合、何科に通うかというと産婦人科です。

外陰血腫5㎝以下は自然治癒?

「外陰血腫 自然治癒」で検索してたどり着いてくださる方が多いのですが、外陰血腫はどのくらいの大きさだと自然治癒するのか、整理してみましょう。現役産婦人科医の「おおびい」さんが書かれているサイト「産婦人科の基礎知識」は詳しくて大変参考になります。

基本的に血腫は自然に吸収されるものです。 小さなものであれば(5センチ以下くらい)痛み止めなどの処方で経過観察することもあります。しかし、一般的には痛みが強いので小さくても、局所麻酔下に血腫除去術が行われます。(出典:産婦人科の基礎知識「膣・外陰血腫」)

一般的には、小さくても血腫除去術が行われるのですね。しかし、5cm以下くらいの小さなものであれば、経過観察することもあるとのこと。外陰血腫の場合、内出血ですので外から見て「5cmも腫れていないから大丈夫」では片付かないのが難しいところです。見えない部分(内側、奥の方)に広がっている部分を外から確認することは困難です。

私の場合は外陰の片方が目に見えて腫れ、触ると少し奥の方がしこりのように固くなっていました。外陰部からだけでなく、膣の方からも、入り口付近の壁あたりに少しコリコリしたしこりを確認できました。

個人の感想の域に過ぎないのですが、うずらの卵(3cmくらい)の大きさだったのかな?という印象です。奥の方に広がっていると考えて3~4cmくらいでしょうか?あくまで想像です。

画像は右が3cm、左が3.5cmのうずらの卵です。手のひらの大きさは女性の標準です。5㎝以下であっても、結構大きいという印象を受けます。

血腫除去術は局所麻酔下に行われます。血腫を抱えたまま、日常的に痛い思いや怖い思いをするより血腫除去術を受けたほうが楽かもしれません。血腫除去術さえ終われば、急速に治癒してゆくそうです。自然治癒の方が時間が掛かると思われます。

血腫除去術が行われれば、血腫のあった部位は急速に治癒してゆきます。(出典:産婦人科の基礎知識「膣・外陰血腫」)

「手術が怖い」「切るのは痛そうだから病院へ行きたくない」と思っているかたも、まずは通院してみましょう。「特に痛みに弱い」という人もいると思いますので、「できるだけ切らないで治したい」あるいは「痛みにすごく弱いので、処置は麻酔で寝ている間にできませんか」など、ダメもとで医師に聞いてみるとよいかもしれません。

例えば管理人は胃カメラの痛さや苦しさすら駄目なので、眠っている間に検査が終わるというやり方をしていただいたことがあります。全く意識がない間に終わっていました。

外陰血腫は膣カンジダなどと違い、「食べ物で治りを早める」といった類のものではないと思います。実はちょっと考えてみた時期もあったのですが(汗)、外科的な処置(血腫除去術)により急速に治癒すると分かっているものに対して、自然治癒力を高めて血腫を治そうという気の長~い方法は的外れでだと思い、断念しました。

もちろん、医師から「切らずに経過観察」と言われたら、うっ血したり刺激したりしないように気を付け、治りを妨げないようにします。あなたの血腫がスムーズに治ることを願っています!

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