毒親問題かもと思ったあなたにできること【対処・対策】あなたを傷つける人から離れる
- S H
- 2019年9月30日
- 読了時間: 12分
2019-09-30
おはようございます、ゆり葉です。
今回は、ライター小百合さんが執筆してくださる親子関係(毒親問題)対策シリーズの、第3回です。
第3回目は、「相談できる機関のリスト」も掲載しています。必要に応じてつながってみてくださいね。
(この記事は、現在精神科にかかっている方には向いていないかもしれません。
お医者さんに相談するか、病院での治療を優先してくださいね。)
※無理なくゆっくり、愛と豊かさの引き寄せをしている「note」ではマイペースでお読みいただけるかもしれません。何となく居場所を見つけたい方は、こちらからどうぞ(^^)
もくじ
『凪のお暇』に見る毒親問題
『凪のお暇』、おわりましたね・・・
わたくし、完全なロスです。ゴンさんにもう会えない・・・
凪ちゃんのお母さんは、表情や醸し出す雰囲気や態度で娘に圧力を感じさせ、
自分の思うままに娘を操るタイプのお母さんでした。
最終回、凪ちゃんはお母さんに初めて、しっかりNOを言いました。
それだけでなく、そういうやり方をするお母さんがきらいと言葉で伝えることが出来ました。
ドラマの第8話にも、きらいな事をきらいと言う事の大切さが描かれています。
本当は昔からトウモロコシが嫌いだった凪ちゃん。
幼いころ食卓に出たトウモロコシを嫌がると、お母さんは怒ってトウモロコシをゴミ箱に捨ててしまいました。
あなたのせいでトウモロコシがゴミになったと言い、罪悪感を煽ります。
それ以来お母さんの前では、美味しそうにとうもろこしを食べなければいけませんでした。
凪ちゃんからこの思い出を聞いたゴンさんは、
「嫌いなことを口に出して言うと楽になるよ」
と言います。
そして凪ちゃんは「嫌い」と口に出して言ってみたのでした。
嫌いなものを嫌いと口に出して言う癒しの方法は心理学ではカタルシス効果と呼ばれ、
ざっくり言うと「話してごらん、すっきりするよ」というやつです。
カウンセラーに話す、ノートに書きだす、海に向かって叫ぶなどもこれに当たります。
前回の記事でゆり葉さんが書かれているように、
アサーティブネス(アサーション、適切に自分の意見や要求を表明すること)は、
要求の相手の状態が整っていないと上手くいきません。
たとえば、あなたを傷つけている状態の両親に言ってみても、受け入れてもらいにくいのです。
せっかく抑うつされた気持ちを言葉にしてみても、
受け入れてもらえなかったり反撃されたらスッキリなんてできませんよね。
凪ちゃんはお母さんに「嫌い」と言った後すぐ、お母さんのいる場所から駆け足で離れました。
初めて嫌いと言いだした娘に、お母さんが唖然としているうちに上手に言い逃げしたのです。
ドラマの最終回に至るまで、その後お母さんとやり取りした様子はありません。
一方のお母さんはどうだったでしょうか。
「(これからは私に頼らないで)自分で幸せになって」
と娘に言われ、地元に帰る姿が映し出されていましたが、ちょっと清々しい顔をしていたように見えました。
けどこれはドラマなので。
実際はおそらく大荒れとなるのでしょう。
凪ちゃんも慎二も、社会人として自立しているので、
その大荒れに接触することなく、
物理的にお母さんから離れることが出来たというところが大きな成功ポイントだと思います。
「嫌だ」「悲しい」「嫌い」
その言葉を相手にぶつけられなくても、
とりあえず自分一人で(ノート相手にでも)その気持ちを自覚しようというのが、前回のお話でした。
今回は、相手からお暇するお話です。
それと、
かつての私のように、傷つけられてもなお親御さんを毒親だと切り捨てられない人々のために伝えたいことがあります。
両親からいったん離れて、
しっかりと心を癒し、本当の自立をすると初めて両親を本当に、適切に、大切にすることが出来ます。
そのために、毒になってしまう今の親子関係をまず捨てないといけません。
あなたのやろうとしていることは、親不孝とか、悪いこととかではないと思います。
親と物理的に離れる。
毒になってしまう親子関係の被害を癒すためには、
物理的に離れることが大変効果があります。
多くの場合、彼らは「これはお前のため」「お前がこうさせる」など、
自己を正当化するようなことを言います。
子どもは親に見捨てられたくないという強い想いを誰しも持っているので、
「そうなのかもしれない」と簡単に洗脳されてしまいます。
あなたの心を傷つける人が目の前にいては、
あなたは自分の心を癒すことは出来ません。
出来るなら、親御さんと離れた場所にしばらく暮らすのがおすすめです。
あなたが未成年だったり、何かの事情でそれが叶わなければ
数時間でも、物理的にできるだけ会わずに済むようにできないでしょうか。
信頼できる人に助けを求めることはできませんか。
ネットなどで知り合った人を簡単に信じてはいけません。
信じられる人を見分けるのは至難の業です。
まして若い方の浅い人生経験では、その人が信じられる人か危険な人かはわからないと思います。危ない賭けです。
代わりに公的な機関があなたを助けます。
この記事の最後に、いくつか紹介します。
家の外に、信頼できる友達や先輩などを得て、そちらに心の重心を置いて、
物理的に離れられるまでやり過ごす方もいるでしょう。
私もこの方法で家を出るまでの数年をやりすごしました。
親との通信からも離れる。
私のケースですが、結婚という一応円満な形で家を出た後、
なんと母とは毎日、一日なんども電話をしていました。
私から掛けることもありましたし、掛けなければ母から掛かってきました。
今でこそ異常だとわかりますが、当時はそれが必要だと思っていたし、
他人にとやかく言われても我が家はこうあるべきなのだと、何年も信じていました。
生活の些細なことにまで、両親の判断を必要としていました。
そして電話を通じて、家にいるときとほとんど同じように、
両親の言葉に傷ついて、精神的にもかなり低調なままでした。
両親の判断をまだまだ必要としているんですよ、と両親にアピールすることで、
一人娘と離れた両親を癒しているような感覚もありました。
あまりにも依存とうつ状態が目に余るので、
それは異常な状態で、大人なんだから自分で判断すべきなんだと、
ある日主人が私に言いました。
それは初めて聞く概念でした。
へえ!そうなの?皆そうしてるの?いつから?と驚きました。
同じ時期に、私のような状態は異常であり共依存であるという
という記事が新聞に載り、
共依存を特集した雑誌が歯医者の待合室にありました。
当時はシンクロニシティなど知りませんでしたが、奇遇が続き、かたくなだった私もようやく、自分で何かを決めても良いのかもしれないとうっすら思いました。
こちらから電話を掛けなくても、日に何回も母からの電話が来ます。
ある日主人が電話に出て、
この状態は異常です。共依存と言います。医者もそう言っています。
お互いが健全な関係になるためにしばらく連絡しないでください。
必要な連絡は僕に下さい。
と言ってくれました。
母は憤慨し、そこから1年半音信不通になりました。
アラサーになって初めて、自分でなにかを決める日々が始まりました。
私のように、家を出た後も家族が執拗に連絡を取ってくるケースは多いでしょう。
ダメージと束縛を避けて、洗脳に近い育ち方によって失われた判断力を取り戻すために、
連絡を極力減らすのは有力な方法です。
ここでもやはり、誰かの助けがあるととてもスムーズです。
カウンセラーなどに相談すると、親子で面談、親の面談をしてくれたりします。
うちもそうでしたが、(多分あるあるなんですが)
母にはカウンセリングなんてとんでもないと断られました。
それでも、過度な連絡は治療の妨げになることだけは、電話で伝えてくれました。
あなたの周囲の人(公的機関、保健所、カウンセリング機関、医師など)に、あきらめずにSOSを送って下さい。
人々はそれぞれの人生に忙しく、あきらめずにSOSを送らないと、なかなか気づいてもらえないのです。
心の中の小さな親からも離れる。(批判的なセルフトークに気付く)
連絡を絶ってから、1年ほど経った頃、
頭の中に小さな両親が住み着いていることに気づきました。
その人たちは目の前に両親がいないとき、幼いころから私の中に現れて、両親の言いそうな忠告やののしりを言う存在でした。
買うものを決めるときも、朝の支度で鏡を見る時も、
小さな両親はあれこれ指示を出してきて私はなんとなくそれに従っていました。
私の苦手な友人たちも小さくなって住み着いていました。
ダサいとかキモいとか、私を悲しくさせました。
ある日、
自分が心の中で、いつも誰かと会話をして暮らしていることに気づき、
ただの想像に自分の人生を左右されていることに愕然としました。
自分の気持ちを大切にすることを心掛け、自分の本当の望みを知るために、
本当は私はどうしたいかを常に意識しました。
(この時期にやっていたことはまた後日記事にできたらなと思います)
時にはわざと、両親の嫌いそうな選択をして、自分の心の様子を観察しました。
私は本当は何が好きなのかを探ることは、
知らなかった自分に会えるようでとても楽しい作業です。
(そしてその作業は引き寄せの第一歩でもありますね。)
毒親持ちの人々は、心の中に小さい親が住み着いている人が多いという記事を読んだことがあります。
この小さい両親を心から追い出したときに初めて、
本当に両親から離れられたことになるのではないかと思います。
これは本当に自分が選んだことかな、小さい誰かの言うことをきいてないかな、
自分は本当はどうするのがすきなのかな、と意識してみてください。
自分で選ぶことはとっても楽しく、あなたを強くします。
離れるとよく見える。
両親からしばらく離れて、
本当に自分の頭で考えて生活していると、両親のことを客観的に見られるようになります。
すると、なぜ彼らはああいうふうなのか、
どんな育ち方をしたからあんなふうになったのか、
家族の歴史に、負のスパイラルのようなものが見えてきたりもします。
それは多くの場合、
同情の余地がある歴史だったりするのでしょう。
ここで少し注意が必要なのは、
やはり私たちはお父さんお母さんがだいすきなので(あるいは洗脳というものは簡単に解けるものではないので)、
また元の状態に戻りやすいということです。
ご両親の状態が昔のまま(反省されてないなど)なら、なおさらでしょう。
子ども時代のご両親が傷ついた事実、
ご両親がその傷を癒せなかったために、幼いあなたが傷つけられた過去の出来事、
それによって出来たあなたの心の傷、
過去の親子関係に引き戻そうとしがちなご両親の現在、
これらを冷静にとらえないといけません。
お母さんもひどい目にあってきたんだ。お母さんの人生かわいそう。
私さえ我慢すれば・・・
それでは、またお互いに不幸なままです。
今は少し、心を鬼にすることも必要かもしれません。
でも心配しないでください。
あなたが本当に大丈夫になれば、
あなたが望んだときに、ご両親を助けてあげることもできるようになります。
けれど、今はその時ではありません。
傷ついたままのあなたがご両親に過度に同情しても、
その同情は本当の意味でご両親を救うことはできません。
ご両親を救う前に、
あなたがまず幸せにならなければなりません。
親から離れたいときに頼れる、信頼できる機関リスト
一部ですが、
親御さんから離れるために、頼れる機関のリストを最後に挙げておきます。
これ以外にもまだあると思いますので、みなさんも探してみてください。
私も新しく見つけたらこの記事を更新していこうと思います。
110番
暴力を振るわれたら電話しましょう。あなたが大人でも子供でも助けてくれます。
この頃は虐待が大きな問題になっているので、すぐに動いてくれる可能性が高いです。
あなたが未成年なら、もしかすると学校の先生に相談するより素早く助けてくれます。
保健所や役所
役所なら福祉関係の課になります。名前は自治体によって異なるので、
まず、代表の電話番号にかけて、家族関係(親子関係)、虐待の問題について相談したいと言って、適切な課に繋いでもらいましょう。
保健所も同じです。
無料のカウンセリングが設けられている自治体も多くあるので、カウンセリングはありませんかと聞いてみましょう。
児童相談所
あなたが18歳未満なら児童相談所に相談できます。
心の健康相談統一ダイヤル
(0570-064-556)(おこなおう まもろうよ こころ)
厚生労働省の心の健康相談統一ダイヤルのHPです
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/kokoro_dial.html
ここに電話すると、最寄りの相談機関につなげてくれます。電話応対できる時間がHPに書かれているので確認してくださいね。
いのち支える相談窓口
自殺総合対策推進センターです。「自殺っておおげさな」と思われるかもしれませんが、ここでは自殺につながりかねない心の悩みにも応対してくれます。
あなたの住んでいる場所の地名をクリックして電話をかけると、通話料のみで相談できます。
こころのほっとチャット
LINE Official Account @kokorohotchat
東京メンタルヘルススクエアというNPOがやっているラインアカウントです。
時々繋がりにくいようですが、とても親切に相談に乗ってくれます。
これからどうしたらいいか、どこに相談して、どう助かればよいかアドバイスしてもらうこともできます。
学校や親せき、友達に相談しても助けてもらえないことはよくあります。
それは専門的な知識がないこと、毒になる親御さんは外面のよい人が多いこと、
しがらみ、などなどが原因でしょう。
そんなときでも、ここに並べた公の相談機関なら、
プロの視点と知識で、具体的にどうしたらよいかを教えてくれます。
あなたの困っていること、現状、
これからどうしたいかがわかればそれをメモして、電話してみましょう。
外部に助けを求める事は、原因となる親御さんには知られない方が良いでしょう。
つまり、こっそり電話をかけることになります。
罪悪感がありますか?
その罪悪感は洗脳の結果であり、本来感じなくてもよいものです。
家の中で困り続けていることは、
あなたのためにも親御さんのためにもデメリットしかありません。
外部に助けを求めるあなたの一歩は、
家族全員のためになります。
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