膣カンジダが治ったかどうかの判断、サインは?そもそも治らないのはなぜか。
- S H
- 2018年10月29日
- 読了時間: 10分
2018-10-29 2018-10-31更新しました
今回は、「膣カンジダが治ったかどうかの判断は?」「自分で分かる治ったサインは?」「治らないのはなぜ」という素朴な疑問について体験から整理してみました。
なお、当サイトは医師によるものではなく一般人による体験談です。診断ではありませんので、ご了承くださいね。
長文になりましたので、もくじをご活用ください。
Contents
膣カンジダが治った診断・判断は?
「診断」できるのは医師だけ
膣カンジダが治ったかどうかの「診断」は、医師が行います。
処方されたお薬を使い切って、再診時に医師にお薬の効果を診てもらいます。(参照:バイエル薬品株式会社「よく知ってきちんと治そう」監修:医療法人 聖和会 早川クリニック)
再診は必ず必要?
実際には、再診についての説明は医師によって若干異なり、少し分かりづらかったです。(同じ産婦人科に先生が複数いて、その先生によりやり方が異なることも。)
覚えている範囲では、医師の説明は3パターンありました。
■パターン1・・・「3日くらいで良くなってきて、1週間くらいで治ります。」
→特に再診するようには言われず。
■パターン2・・・「お薬を1週間分出しておきます。治りが悪かったらまた来てください。」
→1週間分のお薬で治ったら、来なくていいようだ。
■パターン3・・・「2週間くらいで治ります。」と言われ、お薬は1週間分しか出されてない。
→1週間後に再診と思われる。
このような感じで、必ずしも再診が必要とは言えないようでした。先生方のおっしゃるように、1~2週間で治ることが多いのでしょう。
私の場合、残念ながらお薬を1週間使い切っても症状が残ることが多く、前章の1や2の場合でも再診していました。
再診の際に内診してもらい、医師に診断してもらいます。
A.「まだ治っていません」→もう1週間、治療です。
B.「もうカンジダは出てないようですよ」→治療の終了です。
膣カンジダが治ったかどうかの「判断」
まとめると、以下のようになります。
■カンジダが治ったかどうかの判断
【1】再診時に医師からカンジダが治ったと診断された時点。
【2】再診するように言われていない場合、症状が治りお薬を使い切った時点。(※途中で症状が治っても、お薬は使い切る必要があります。その間、性行為もお休みします。症状が消失しても、処方されたお薬が残っている間は治療中と考えます。)
ここでは自分での判断も必要になりますね。
その他、再発を繰り返したり、市販の再発治療薬を使用した場合も判断に迷うと思いますので、次章からみていきましょう。
膣カンジダが治ったサインは自分で分かる?
症状が消失していること!
医師から「お薬を1週間分出しておきます。治りが悪かったらまた来てください。」のような言葉を掛けられたとき、カンジダが治ったかどうかは、どうやって判断すればいいのでしょうか。
この場合は自分での判断が必要になります。医師の指示から見ると、シンプルに「お薬を使い切った時点で、症状がなくなっていること」でしょう。
市販の再発治療薬でも、用法・容量にこのようなただし書きがされています。
ただし,3日間使用しても症状の改善がみられないか,6日間使用しても症状が消失しない場合は医師の診療を受けてください。(出典:佐藤製薬株式 エンペシドL添付文書情報)
判断基準は「症状が消失していること」です。
具体的な「膣カンジダが治ったサイン」
カンジダが治ったサインは「お薬を連続して使い切った時点で、症状がなくなっていること」につきると思います。
■チェックポイント
かゆみはないか
おりものの状態や量はいつも通りに戻ったか
灼熱感や刺激感はないか
性交したときに痛みはないか
その他カンジダのときに出た症状は治ったか
こういったシンプルなことでしょう。
(※個人的には、おりもののにおいが「無臭に近い、うっすら甘いチーズケーキのようなにおい」から「いつもの少し酸味のあるおりもののにおい」に戻るので分かりやすいです。私の場合、カンジダになったほうがおりもののにおいは優しくなるのです。
しかし、これは本当に個人的なもの。単に体調よりおりもののにおいが変わっている可能性もあるので、ただの体験談としてお聞きくださいね。笑)
もっと公式なもので再チェックです。膣カンジダの再発治療薬「フェミニーナ 腟カンジダ錠
」のサイトに膣カンジダの症状が書かれてありますので、おさらいしてみます。こういった膣カンジダの症状が消失している必要があります。
かゆみ症状 激しい、強いかゆみ おりものの状態 ・白く濁ってポロポロしている (酒かす状、粥状、ヨーグルト状、 カッテージチーズ状) ・量が多い その他症状 灼熱感、刺激感、性交疼痛 (出典:小林製薬株式会社 フェミニーナ商品サイト 膣カンジダって?)
ただ、考えすぎると分からなくなります。例えば、あまりにも心配になり外陰部を鏡でチェックしたものの、そもそも普段から外陰部を鏡でチェックしている訳ではないので分かりづらかったりします。
白い固形のおりものや、ヨーグルト状に量の増えたおりものの場合は分かりやすいのですが、膣錠を入れているため解け出てきていることもあり、やはり少し分かりづらいですね。
そこで個人的には、「症状がないときの状態に戻っている」というのを基準にしています。つまり、かゆみや灼熱感、おりものの変化などがなく、膣や外陰の不快感を何も気にしていない状態です。
典型的な膣カンジダの症状ではなく、よく分からない症状が残る場合もあります。
1、少しかゆいような気がする、少しだけ違和感が残っている。
2、膣や外陰じゃなく、周りの皮膚がかゆい。
3、かゆみがないけど、普段よりおりものが多い。排卵日だけでなく、続いているようだ。
4、別の症状(匂いや黄色いおりものなど)が出ている。
こういった判断に迷うケースは、通院をお勧めします。膣カンジダが残っているのかそれとも別の問題があるのか、自己判断するのは困難です。
私の場合、1や2の症状があったのですが、かいてしまったところに塗る別のクリーム(ハイセチンP軟膏)を処方されたこともありました。
膣錠を入れた後の白いかすは?
病院でお薬を入れてもらった日や、自分で膣錠を入れた翌日、下着に白いものがついていて不安になる人もいるかと思います。特に動いたあとなどに「白いおりもの」のように下着につくことは、私もしょっちゅうありました。
これは、膣錠のかす(基剤)だと思われます。薬剤を混ぜてあったベースとなる原料=基剤が流れ出てきているだけですのでご安心を。
時間が経って基剤が流れ出てきていても、きちんと膣深部に挿入されていた場合は、有効成分は膣内に届いています。
もし膣錠を挿入してすぐにかたまりで出てきた場合は、上手く入ってなかったかもしれません。
膣錠は、就寝前にしっかり膣深部まで挿入します。挿入後20~30分の間は激しい運動は避けるようにします。もちろん性行為もお休みします。
特に1日1回入れるタイプの膣錠は、入れている期間は同じようなものが下着につくので、おりものに膣錠のかす(基剤)が混ざっているのだなと分かってきます。
おりものシートは蒸れてカンジダにあまりよくないという話も聞くので、私の場合は下着ごと履き替えていました。
外出時など、どうしても気になる場合はおりものシートを利用してもいいと思います。(産婦人科の看護師さんにはおりものシートを勧められたこともありました。)
膣カンジダが再発を繰り返すのはなぜ?
難治性のカンジダ・グラブラータ
膣カンジダが治ったかどうかの判断は、「症状が消失していること」というふうに案外シンプルだと分かりました。しかし困ったことに、カンジダを繰り返していくうちに、分かりづらくなってくることもあります。
まず通院していても、再発を繰り返すと医師からの説明も少なくなりがちです。言うべきことは言ってしまっているのでしょうけど、どのくらいで治るのか、なぜ再発を繰り返しているかなどを言われないのはやはり不安ですね。
なぜ治らないのか、どうしたら治るのかを勇気を出して聞いても、「繰り返しやすい人もいます。」とのことで、根本的な原因は分からないままでした。
そんな中、難治性のカンジダ菌であるカンジダ・グラブラータ(グラブラタ)菌の存在を再発治療薬のサイトにて知りました。
腟カンジダの原因菌の多くはカンジダ・アルビカンスによるもので、カンジダ・グラブラタによるものは1割程度ですが、難治性として知られています。(出典:田辺三菱製薬 オキナゾールL100臨床試験成績)
難治性のカンジダにも効果的な再発治療薬も販売されていますので、活用したいものです。
膣カンジダの再発に関する新しい情報
膣カンジダの再発は遺伝子レベル?
そもそも、膣カンジダの再発を繰り返しやすい人がいるのはなぜでしょう。最近では、このような情報を見かけました。
「膣カンジダ症は実によくある症状だというのは本当です。しかし、治療したのにすぐ再発したり、数カ月の間に何回もなったりする場合は、医師の診察を。免疫系の遺伝子変異を持っているために特になりやすいということも」とアダルジャさん*。(出典:MYLOHAS「信じない方がいい、膣カンジダ症にまつわる7つの迷信」)
*アダルジャさん・・・米国ジョンズホプキンス大学医療保障センターの上級スタッフ、アメッシュ・アダルジャさん
記事も2018年4月20のもので、新しいです。免疫系の遺伝子変異でカンジダが再発しやすいとは、聞いたことがありませんでしたが、今後注目されるかもしれません。
英語からの翻訳ということもあり何となく分かりにくいですが、ものすごくざっくりいうと、「膣カンジダが中々治りにくく、すぐに再発する人がいるが遺伝的な要因の可能性もある」ということのようです。(参照:かずのつぶやき カンジダは遺伝子の病気)
再発しやすい、複数の箇所にカンジダがでた場合は
「膣カンジダの再発は遺伝子レベルの問題かもしれない」と言われても、どうしたらいいのか分かりませんよね・・・。
膣カンジダの再発のみならず、体の複数の箇所にカンジダが出ることもあります。(口腔カンジダ、カンジダ性口唇口角炎、肛門カンジダなど。)
先程引用した記事にも書かれているように、まずは医師の診察を受けます。それも、できればカンジダに詳しい先生がいいと思います。産婦人科・婦人科のホームページで、カンジダについて言及されている先生だと話が早いかもしれません。
あとは個人的に、内服薬(飲み薬)を出してくれる先生に診ていただきたいです。理由はいくつかあります。
塗り薬と膣錠だけでは再発しやすい
実際にフルコナゾールを試して効いたから
あちこちでカンジダを発症しているときにも効果的だから
海外で推奨されている方法だから・・・などです
Q 再発した場合は、どうすればいいのですか。 A 通常の治療をしても約1割は再発します。その場合は同様の治療を行います。年に4回以上再発する場合は、治療法を見直す必要があります。専門医に相談しましょう。腟に入れる錠剤の種類を変えるほか、錠剤を入れる期間を長くして効果をみます。海外ではのみ薬を週に3回使う方法も推奨されています。(出典:朝日新聞DIGITAL「繰り返すカンジダ腟炎、再発しにくい治療法は?」)
治療をしても、約1割が再発するのですね。私はその中に入っていました。
海外では、のみ薬を週に3回使う方法も推奨されているとのこと。ここでは薬剤名は書かれていませんでしたが、フルコナゾールではないかな?と勝手に思いました。
カンジダの飲み薬「ナイスタチンとフルコナゾール」
私は膣カンジダの際に内服薬のナイスタチンを処方されたことがありましたが、正直に言うと効果があまり分かりませんでした。
そこで、自己責任で海外から「フォルカン150」(ジフルカンのジェネリック。主成分はフルコナゾール。)を購入したことがあります。
半分に割って服用すると、飲み始めて数回で、ナイスタチンよりもハッキリと効果を感じました。「薬が効いたというのは、こういうことか」「症状の消失とはこういうことか」と思わされるほどでした。
(※もちろん、個人差があると思います。お勧めしている訳ではありませんのでご了承くださいね。)
しかし、飲むと体がポカポカしてきて、いつもより暑がりになるなどの副作用が出たため、中止しました。安易に海外のお薬を購入するものではありませんね。せっかく効果を感じたのに、副作用で怖い思いをしました。
日本のクリニックでも、フルコナゾールを処方してくれるところはあるはずです。
例えば神奈川県横浜市の「産婦人科クリニックさくら」さんの院長ブログに「カンジダ腟炎(外陰腟カンジダ症)の再発予防に長期内服治療を行っています。」という記事があり、そこにはフルコナゾールについて分かりやすく書かれてあります。心強いですね。
また何かよい情報があればシェアしたいと思います!
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